目次
理想的には、キャバクラからの退店は円満に進むことが望ましいですが、現実には様々なトラブルが発生することがあります。
前回ご紹介した「おすすめの退店理由」で触れたように、キャバクラ経営者が最も警戒するのは「売上の流出」です。特に他店への移籍を理由に退店を申し出ると、トラブルに発展するリスクが高まります。
この記事では、退店時に発生しやすいトラブルとその対処法について解説し、可能な限り円満な退店を実現するためのヒントを提供します。
退店トラブルの多くは、キャバクラ経営者の「売上維持」という本音に起因しています。
お店にとって優秀なキャストの退店は、売上減少に直結する重大事項です。特に常連客を持つキャストが他店に移籍すると、その顧客も流出するリスクがあります。
このような背景から、お店側は退店を阻止したり、様々な形で抵抗を示したりすることがあります。トラブルを最小限に抑えるには、この本音を理解した上で対応策を考えることが重要です。
退店を申し出た後、最終日までの給料や売上バックが支払われないというトラブルは少なくありません。中には「退店の申し出」自体を「不正退店」と見なし、給料不払いだけでなく罰金を請求するケースもあります。
このようなリスクを避けるため、給料を受け取った後に「飛ぶ」(無断で出勤しなくなる)という選択をする方もいますが、それはまた別の問題を引き起こす可能性があります。
対処法:
1. 給料支給日を考慮した退店日の設定
給料日の直後に退店の意思を伝え、次の給料日までに退店するスケジュールを立てると、未払いリスクを軽減できます。
2. 第三者を介した交渉
給料トラブルが発生した場合、直接店長と交渉するよりも、信頼できる従業員やキャストを仲介役に立てることで、円滑な解決につながる可能性があります。
3. 証拠の保存
シフト表や売上記録など、自分の勤務実績が分かる資料はできるだけ保存しておきましょう。万が一の場合に自分の権利を主張する根拠となります。
退店の意思を伝えると、それまで良好だった人間関係が一変することがあります。店長や黒服(ボーイ)の態度が冷たくなり、シフト配置や席回しで不利な扱いを受けるといった状況が生じることも少なくありません。
具体的には以下のような事例が報告されています:
・フリー客を全く付けてもらえなくなる
・良い席から外され、端の席や見えにくい場所に配置される
・他のキャストと比較され、露骨に差別的な対応をされる
・休憩時間が与えられなかったり、雑用を押し付けられたりする
対処法:
1. 最終出勤日までの期間を短くする
退店の意思を伝えてから最終日までの期間が長いほど、こうした嫌がらせを受ける期間も長くなります。可能であれば、退店告知後の出勤期間を最小限にすることも一つの方法です。
2. 感情に流されない職業意識の維持
どのような状況でも感情的にならず、プロフェッショナルな態度を貫くことが重要です。短期間の我慢と割り切り、次のステップに向けた準備期間と考えましょう。
3. 同僚との関係維持
スタッフの態度が変わっても、他のキャストとの良好な関係は維持するよう努めましょう。業界内でのネットワークは将来的に役立つことがあります。
退店の意思を伝えても、様々な理由をつけて辞めさせてくれないケースも多く報告されています。特に売上貢献度の高いキャストほど、強引な引き止めに遭いやすい傾向があります。
主な引き止め理由としては:
・「店の売上に貢献してくれているから辞めないでほしい」
・「他店に戦力を取られたくない」
・「キャスト不足でお店が回らなくなる」
こうした理由から、退店面談の機会すら設けてくれないお店もあります。また、時給アップやバック率の改善、役職の付与など、条件面での好待遇を提示して引き止めるケースもあります。
対処法:
1. 断固とした姿勢を貫く
条件改善の提案に惑わされず、退店を決めた理由を冷静かつ明確に伝え続けることが重要です。「昼職への就職が決まった」「家庭の事情で夜の仕事が続けられない」など、反論しづらい理由を一貫して主張しましょう。
2. 退店日を明確に提示する
「〇月〇日が最終出勤日です」と具体的な日付を伝えることで、曖昧な引き延ばしを防ぐことができます。
3. 書面での意思表示
口頭での伝達だけでなく、退店届などの形で書面に残すことも有効です。受け取りを拒否される場合は、内容証明郵便という方法もあります。
退店トラブルを最小限に抑えるためには、事前の準備が重要です。
1. タイミングの選択
繁忙期や重要なイベント前など、お店が特に忙しい時期は避け、比較的落ち着いている時期に退店の意思を伝えましょう。
2. 感謝の気持ちを忘れない
どんな状況であっても、これまでの経験や機会に対する感謝の気持ちを伝えることは、退店プロセスをスムーズにする助けになります。
3. 退店後の計画を明確にする
「次に何をするのか」という計画が明確であれば、それだけ退店の意思も強く伝わります。具体的な進路や予定を自分の中で固めておきましょう。
最悪の事態に備え、以下の点も押さえておくと安心です。
1. 労働条件の確認
雇用契約書やお店のルールブックなど、労働条件が記載された資料は保管しておきましょう。不当な対応があった場合の証拠となります。
2. 相談先の確保
深刻なトラブルが発生した場合に備え、労働基準監督署や弁護士など、相談できる窓口を事前に調べておくことも有用です。
3. 業界内のネットワーク維持
ナイトワーク業界は意外と狭いコミュニティです。たとえ一つのお店との関係が悪化しても、業界内の他の人々との良好な関係は維持するよう心がけましょう。
退店時のトラブルは完全に避けられないこともありますが、事前の準備と冷静な対応で最小限に抑えることは可能です。この先のキャリアのためにも、できる限り円満な退店を目指しましょう。
今人気急上昇中の求人店舗をご紹介!
キャバクラ・ラウンジ・クラブ・ニュークラブetc..
この機会をお見逃しなく